「これがおまえの曾曾祖父さんと曾曾婆さんの写真だ。つまり父さんの曾祖父さんと曾婆さんというわけだ。明治初期の大変貴重なものだ」こんなアルバムが我が家に伝わっているとは知らなかった。確かに明治初期に撮影されたものなのだろう。その「曾曾祖父さん」は軍人だったのだろうか。勲章をいくつも胸につけてサーベルを腰に佩き、白いズボンに黒い長靴を履いた軍服姿で、脚を少し開いて椅子に腰をかけている。鼻の下には立派…
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小説『心ふたつ』【第20回】高田 知明
写真の中の曾曾祖父さんの実の妹『ふみ』さんは「おばちゃん」そのものだった。彼女が俺のそばにいた理由とは...?
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小説『塵芥仙人』【第10回】瀧 祐二
「お主の寿命の一部、十年をちょうだいするというのではどうかな?」耳を疑うこの突拍子もない提案に、たじろぐしかなかった。
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小説『心ふたつ』【第19回】高田 知明
幼い間見えていた「おばちゃん」の正体を父は語りだす。父はアルバムの中からセピア色の白黒写真を指差して...
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小説『紅の脈絡』【第4回】水無月 慧子
「隙を見て逃げるおつもり?」「ご冗談を!あっしは診察を…」「では、どうして救護小屋で待っていらっしゃらないのかしら?」
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小説『心ふたつ』【第18回】高田 知明
母には見えてはいないが、なぜか母はその存在を知っている「おばちゃん」母が子守唄を歌ってくれている時もそれは現れて...
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小説『心ふたつ』【第17回】高田 知明
家族みんなで食事をするとき「おばちゃん」はいつも俺の横にいた。「おばちゃん」はただじっと俺を見ているだけだった...
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小説『心ふたつ』【第16回】高田 知明
「舞子さんを俺の妻として迎えたいと思います」突然の告白で断られるかもしれなかった。そして涙を浮かべた彼女の返事は...
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小説『心ふたつ』【第15回】高田 知明
「うわっ……」面を上げた彼女には...顔がなかった。目も口もない顔は俺を見つめているようで、そうでもないようで...
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小説『心ふたつ』【第14回】高田 知明
自分のお嫁さんが誰かも分からないまま披露宴は進んでいく。花嫁の顔を覗き見ようとしたがやはり綿帽子で見えなかった...
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小説『心ふたつ』【第13回】高田 知明
想い人との結婚は出来ぬと諦めた。しかし婚姻の場に現れた綿帽子で顔を隠したその女性の正体は...!!
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小説『心ふたつ』【第12回】高田 知明
「おまえは自分の力で嫁を決めることができる」婚姻は今夜と決めておきながら父親は不思議なことを言い...
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小説『心ふたつ』【第11回】高田 知明
江戸時代、養蚕技術を東北にもたらした八郎太はみるみるうちに出世し、のちに中村姓と帯刀を許される大庄屋となったのだった。
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小説『我輩は清掃人じゃ』【第9回】ホモ・サピエンス
「シャーナイ。シャーナイ。シャーナイのう~~」鼻歌交じりに向きを変えて歩き出すとサイレンがけたたましく鳴り響き…
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小説『心ふたつ』【第10回】高田 知明
我が一族がどのようにして財力と権力を獲得したか。祖父が語る話は到底信じられるものではなかった...
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小説『心ふたつ』【第9回】高田 知明
額の生え際あたりには鬼の角のようにきれいに左右対称のこぶが確かにあった。これが父にはなくて祖父にあった印...?
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小説『にゃん太郎の冒険物語』【第3回】作間 瓔子
ある日、赤い首輪をかけてくれた。アニメ映画に出てくる黒猫みたいだと、会う人みんなが僕をはやし立てた。
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小説『心ふたつ』【第8回】高田 知明
結婚相手の顔も知らない自分の婚礼の為に村人百五十人が集まる...?! それが村のしきたりだ、と父は驚きの説明を...
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小説『にゃん太郎の冒険物語』【第2回】作間 瓔子
去勢というらしい。人間と暮らすためには、こんな犠牲を払う必要があることを思い知った。
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小説『心ふたつ』【第7回】高田 知明
「村の皆さんを招待するから、大広間を準備しておくように言っておいてくれ。」僕の帰省を村全体が待っていた…?
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小説『にゃん太郎の冒険物語』【新連載】作間 瓔子
僕をかわいがってくれたのは初めだけ。そのうち気のない挨拶をして、他の用事に移ってしまうようになった。