船橋が近づき、お城が見えて来ると、顔を見られるのが嫌で、用意して来た笠をかぶった。聡太朗はふと後ろに妹の姿がないのに気が付いて、振り返った。ひっそりと俯いて、とぼとぼと遥か後ろを歩いてくる姿は、日頃の百合からは考えられないほど悲しそうで、いたいけであった。何がなし可哀想になり、そっと戻って百合の肩に手を置き、優しく話しかけた。「百合、いや唯ノ介、気持ちは分かるがしっかりせねばだめだ。ここで泣…
時代小説の記事一覧
タグ「時代小説」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『遥かなる花』【第9回】佐々木 祐子
「母上は決して病気にならないで下さい。お願いです」
-
小説『遥かなる花』【第8回】佐々木 祐子
「姉上が喀血して倒れました。早くお帰り下さい」
-
小説『遥かなる花』【第7回】佐々木 祐子
ほっとすると同時に…「父親」の気持ちとは複雑なものなのだ
-
小説『遥かなる花』【第6回】佐々木 祐子
鶯が盛んに鳴いている…田んぼには青々と稲が育っていた
-
小説『遥かなる花』【第5回】佐々木 祐子
百合、あなたはれっきとした女の子なのですからね。
-
小説『遥かなる花』【第4回】佐々木 祐子
父の質問「それほど学問がしたいか」…百合は迷いなく答えた
-
小説『遥かなる花』【第3回】佐々木 祐子
「百合、ちょっと話がある、ここに来なさい」聡順が呼ぶ。
-
小説『遥かなる花』【第2回】佐々木 祐子
「きっとあの子は私に似たのでございましょう」母の深雪は…
-
小説『遥かなる花』【新連載】佐々木 祐子
小幡家の末娘である百合は、たいそう男勝りな性格で…