紀伊半島を巡る「紀勢本線」が全線開通したのは意外と遅い。昭和三十八年で、僕が生まれて二年後のことである。小学生の頃には、「DD51」と呼ばれるディーゼル機関車が客車両を牽引していた。この機関車が牽引する青や茶色の貨物車両の長い重連が、山間(やまあい)の木々の間を縫って敷設された路線の上を走行していく。その姿を小学校の二階にある図書室の窓から眺めることができた。「佑君。また汽車眺めているん。どこが…
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小説『猫の雨傘と僕のいる場所』【第2回】倉澤 兎
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小説『野球の子』【第5回】大藤 崇
父と僕を捨て、好きな男と出て行ってしまった母。「帰ってきてほしい」と伝えたくて…
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小説『ぼくらの風船』【第5回】美山 よしの
僕が何か大きな壁を乗り越えたような達成感を感じていた矢先、あの事件は起こった
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小説『しまなみ海道に消えたミス』【第5回】風向 良雄
恋人はいるのに、突如現われた男性へのときめきが止まらない。何かありそうな予感が…
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小説『ナーダ・サーガ 「無の国の物語」』【第14回】茂木 光春
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小説『氷上の蠟燭』【第8回】安達 信
「イタ、イタタタタ……。先生、痛くて仕方ありません」と激痛をこらえながら…
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小説『飛燕日記』【第14回】春乃 夜永
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小説『勇者2人の最強パーティー』【第9回】有木 和人
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小説『 ニシベツ伝記』【第22回】草野 謙次郎
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