【前回の記事を読む】「危ない。止まれ!」の叫び声に立ち止まった瞬間、陸上部が投げた円盤が後頭部に直撃し…

三、後頭部直撃の衝撃的な事故の回想

父親が西から聞いた話では、こんな顛末だったらしい。

その事故を目撃した生徒は、当たった瞬間「アア、死んだ」と叫んだ。

即死だと思うほどの衝撃的な出来事だったらしい。

私の後頭部の動脈は切断され、後頭部の骨が陥没したため、血しぶきとなって大量出血し、昏睡状態になって、その場に倒れた。柔道着は、鮮血で真っ赤に染まった。

「しまった! 円盤が後頭部に直撃した!」と顧問の教師が叫んだ。

三、後頭部直撃の衝撃的な事故の回想

顧問の教師は、鮮血に染まった柔道着を纏った私に近づき、息をしていることと私の脈拍を確認して、傍にいる別の陸上部の生徒に、「早く、職員室に行って救急車の手配を頼む。それから、早く手当てをしないといけないので養護の先生に、止血の手配をお願いしてくれ!」と頼んだ。

頼まれた生徒は「わかりました。職員室に行って救急車の手配と養護の先生に止血の措置をお願いしてきます」と言って、急いで職員室に向かったその生徒は「大変です。校庭のグランドで柔道部の生徒が後頭部に円盤が直撃して、昏睡状態で倒れました。救急車の手配と止血の手当をお願いします」と伝えた。職員室は大騒ぎとなった。

「それは、大変だ。直ぐに救急車の手配をします。養護の先生を事故現場に向かわせます」

陸上部の生徒の報告を受けた教師は、直ぐに教頭に報告した。

「教頭先生、大変です。柔道部の生徒が陸上の円盤が後頭部に直撃して、昏睡状態で倒れています。救急車の手配をお願いします」

「わかった。救急車の手配は、私がします。あなたは保健室に行って養護の先生に止血の措置をお願いしてください」

職員室から教頭が救急車の手配をした。

田無市消防指令センターでは

「こちらは田無市消防指令センターです。緊急出動は、消防車ですか。救急車ですか」

「都立保谷工業高校です。生徒が、陸上で使用する円盤が頭に直撃して、意識不明の状態です。救急車の出動をお願いします」

円盤を投げた二年生は、大量出血に呆然として立ち尽くし、ことの重大さに震えていた。養護の先生が事故現場に到着して、止血の措置をした。

そのまま救急車が学校に到着するのを待った。サイレンを鳴らした救急車は田無市消防指令センターの指令を受けて、約三分で学校に到着した。