僕が怒ってると思っているから、お前は僕を拒むのだろうか。そうであってほしい。僕は隙間から手を差し入れてロックを外そうとするが、お前の手がそれを阻んだ。けれど、どこにも力は篭っていなかった。ただ、やめてほしい。そんな意思だけを伝えようとどちらかの手を添えている。僕はそれに気付かないふりをしてロックにかける手を止めない。「お前、おかしいって。何かあったんだろ? 配信にも来なかったたし、何も言わないし…
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『綻ぶ糸を手繰り寄せ 』【第4回】ホエラニア
ライブ配信中に親友が上げた叫声。どんなホラー実況よりも恐ろしい叫びに、一瞬にして実況画面は混乱に陥った。これは記憶の中の音で幻聴なのだろうか。いや、僕は知っている...
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『振り子の指す方へ』【最終回】山口 ゆり子
「私、まだ生きているよ。でも、もう止めたい」…事故で恋人を亡くした私は、ひとり呟き、当てもなく歩き続けた。
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『乱世、一炊の夢』【第11回】安藤 恒久郎
【戦国時代】家臣に無血開城を拒否された佐竹義宣…放っては置けない。企てた策略に、父は「これは偽書ではないのか?」と…
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『標本室の男』【第34回】均埜 権兵衛
「どなた? この辺の人じゃ…」骸骨に全く動じない少女。視線が合わず、白い杖を持っていて…
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『小窓の王』【第4回】原 岳
線香を取り、火をつけて手を合わせる。葬儀の時も同じ遺影だった。屈託なく顔を崩した、おおよそ山屋とは思えない素直な笑顔。
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『塵芥仙人』【第11回】瀧 祐二
吐き気を催す臭気、腐敗した食べ物、茶褐色に濁った水…深いゴミ溜めに落ちて4日。老人は生きるため、これらの汚物を飲み込み…
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『左遷、最果てのパラダイスへ』【最終回】木山 空
とにかく、アイデアには賛辞を送る。バンド演奏にカラオケ。特別な体験で客の心をつかむ。
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『高校生SM 』【第3回】大西 猛
物心ついた頃から、そういう嗜好はあった。周りから孤立した、誰の目にもとまらないような男の子に心を惹かれた。
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『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【新連載】行久 彬
町一番の稼ぎ頭と言われていた父のある噂―なにも知らない母に近所の女性が近づいてきて…
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『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』【第7回】
「しばらくは男性と距離を置きたかったのに」彼は率直に話す方だ。面と向かって言われるとドギマギしてしまう...
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第16回】島崎 二郎
「疲レ切ッテ、イルヨ」ALSで入院中の妻。昨晩眠れなかったという妻は、不安と睡眠不足で風呂に入る気力が起きず…
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『綻ぶ糸を手繰り寄せ 』【第3回】ホエラニア
「いたあああああいいいいいいいいよおおおおお」錆びた釘束を血反吐と一緒に吐き出しているような悲鳴が、かろうじてお前とわかる声音で耳をつんざいた。
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『ジュピターと仲間達 Jupiter & Friends』【第10回】ジェフリー 樫田
村を襲った山賊達に母上を連れ去られ…自分、弟、妹とジュピター、タイガー、フレイジャー三匹だけの食事
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『赤い靴』【第11回】高津 典昭
暴れたい放題のDV父と同じ屋根の下、家を出ずに就職すると言う娘。その理由は、母を守りたいから…
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『小窓の王』【第3回】原 岳
あの冬、剱岳での遭難事故から…もう初夏だ。あの人の写真をなぞる。「早く、迎えに行きますから。必ず、探し出しますから」
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『透視男』【第13回】上田 晄暉
「キックバックの帳尻合わせに、横領を擦り付ける…ターゲットは僕なんです。助けてください」捨てられた子犬のような目で…
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『左遷、最果てのパラダイスへ』【第23回】木山 空
ここで購入して良かったと思える顧客体験とは?購入者にイラストや写真撮影のサービス。
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『高校生SM 』【第2回】大西 猛
私の体を滅茶苦茶にしたあの人は、さえない中年の教師だった。前の席の女子が思わず「キモイんだけど」と漏らすような。
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『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』【第6回】
「しばらく、男性はいいの」しかしカフェで出会った男性と偶然の七度目の再会。本当に縁があるのかな...
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第15回】島崎 二郎
四人部屋に移ると、かなり長話をするご家族が…見習いたいと思い、訊ねてみると「私の独りごとなんですよ。お宅がうらやましい」