はじめに

小さい皆さん、こんにちは。

私は以前、『お母さんのための童話集(小さい皆さん、こんにちは)』を出版しました。本書はその続編で、『小さい皆さん、こんにちは』というタイトルにしました。

本書には、手を加えた前作の何編かが含まれていますが大部分は新しいものです。ただ妖精チコちゃんのお話は、前作から全部入れています。

何故なら、チコちゃんは前作の主人公の中で一番の人気者だったからです。

今NHKで、「チコちゃんに叱られる!」という番組を放送していますが、チコちゃんの話が含まれる前作の出版は同番組の初放送よりかなり前のことです。

私は本書を通して、小さい皆さんに多くのことを知ってもらい、沢山の情景を思い描いていただきたいと思います。

本書の中の、私の心に残る情景として、次のようなものがあります。

あざ笑われてもぐっと耐える若者ヒョウ、傷ついてもなおも立ち向かう犬のムム、月の明るい公園で、一人踊る女の子、石畳の中で歌ったり踊ったりしている沢山のこどもたち、白いドレスを着て緑のパラソルをさし、頭に金の冠をしたTちゃん、人間だった頃を懐かしんでするカニの運動会、大ふくろうに助け出され空を飛ぶ二人の子などなどです。

私は多くの情景の中からお話を作っています。ですから小さい皆さんには、お話の中から沢山の情景を感じとっていただきたいのです。そして出来たらそれを絵にして下さい。

私は本書の中のいくつかのお話を絵本にしたいと思っています。小さい皆さんの絵でそれが出来たら素晴らしいことです。

私が考える本書のキャラクターにこんなものがあります。小りすのピョンちゃん、黒毛の犬ムム、妖精チコちゃん、緑色の毛をした猫のノノ、大ふくろうなどです。よかったら小さい皆さんもぜひ考えてみて下さい。

これらのお話が心の中に残り、これから小さい皆さんが豊かで幸せな人生を送られますよう心から願っています。