【前回の記事を読む】何年ぶりかに懐かしい故郷へ帰ってきた。だが、昔の仲間はよそよそしく……。私は帰ってきてから5日後に死んだ――

第1章 森の動物たち

神の思惑を超えた動物たちの小話

小さい皆さん、こんにちは。

今日は森の動物たちのお話をします。森を歩いているとき頭の上で、ピイチク小鳥がお喋りしてくれたのです。

ウサギがあるときブドウを食べていると、キツネがやって来て言いました。

「ウサギさん、私は近くにそれよりもっと美味しいブドウが沢山あるのを知っています。それでブドウを少し分けてくれたら、そこを教えてあげましょう」

それを聞くとウサギは言いました。

「もしその話が本当なら、どうしてそこに行ってあなたがブドウを食べないのでしょう。でもあなたがそれをしないところをみると、きっと嘘に違いありません。嘘をつくものに一粒だってこのブドウをあげるものですか」

それでキツネは行ってしまいましたが、しばらくたつとまたやって来ました。そしてしょんぼりうなだれて言いました。

「ウサギさん、あなたが言ったように、さっき言ったことは嘘でした。どうか許して下さい。実は私のお乳が出なくて、坊やが泣いているのです。そのブドウを少しわけてくれませんか?」

それでウサギは言いました。

「キツネさん、あなたのさっきの嘘は、可愛い坊やのためだったのですね。母親が子のためにつく嘘を誰が咎め立て出来るでしょう。でも初めから本当のことを言ってくれたら、お互いに嫌な思いをしなくても済んだのに」

そして食べていたブドウの全部をキツネにやりました。

一匹の小リスがいつも空を見上げては「空を飛べたらなぁー」と思っていました。

親リスに相談しても、「つばさがないのですから、飛べるわけがありません」と言うばかりでした。あるとき小リスが遊んでいると、一匹の山鳥のひながベソをかきながら歩いていました。「どうしたの?」と聞くと「道に迷って、自分の家が分からなくなったの」と言いました。