それで小リスはそのひなを家に連れていってやりました。そうしたら、あぁ、その親鳥の喜んだこと! そして小リスにこう言ってくれました。

「私の背中にお乗りなさい。私のつばさで空を飛ばせてあげましょう」
それで小リスは自分につばさがなくても、優しい心があったので、空を飛ぶことが出来ました。

リスさんとウサギさんと小ブタさんが、野原で遊んでいました。そこにどぶネズミさんがやって来て、「私も仲間に入れて下さいな」と言いました。リスさんとウサギさんは「いいですよ。一緒に遊びましょう」と言いましたが、小ブタさんは頭を横に振って言いました。

「あなたが仲間に入るなんて真っ平ですよ。何故って、きたならしくて、くさいんですもの」

それを聞くとリスさんとウサギさんは、どぶネズミさんを連れて向こうへ行ってしまいました。きたならしくて、くさいものとでも仲良く遊べるけれど、思いやりのないものとでは仲良く遊べないということをリスさんもウサギさんも知っていたからです。

猫とカエルが森の広場まで駆け比べをしました。そして猫が勝ちました。広場には森の動物たちが集まっていましたので、猫は皆の前で鼻高々でした。そのとき白いひげをはやした森の哲学者のヤギが言いました。

「猫さんが、本当にカエルさんに勝ったと言えるためには、今度は池の中でカエルさんに勝たなければいけないよ」

それを聞くと猫は小さくなって、コソコソとどこかへ行ってしまいました。誰かが「自分の得手と相手の不得手を競争して、それで勝ってもちっとも自慢にならない」と言いました。皆も「そうだ、そうだ」と言いました。

そして自分の不得手でも競争出来るカエルさんは偉い、ということになりました。皆さんも自分の得意なことを、人の不得意なことと比べて、自慢なんてしていないでしょうね。