「やめろ。怪我をしているんだ」徳間は兵士を制止すると、自分の腕時計をはずして兵士に渡した。兵士は受け取った腕時計を見ると、黙ってポケットに入れた。徳間は、倒れたボサードを抱き起しながら小声で言った。「これが、怪しまれずにここを出る最善の方法です。申し訳ない」そして、ボサードの腕を力強く引っ張って立ち上がらせた。兵士は悪態をついたが、徳間が渡した腕時計をポケットから取り出し、自分の腕につけると、そ…
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