渚よりほどなき砂丘 産卵を もよほす亀をわれらはかこむ
*渚 「波打ちぎわ」の意の雅語的表現。
四つ足に掘りすすめたる砂の穴に ほとほと卵の産み落とされる
*後足が届くまでの深さに掘られた。直径三十センチメートル、
深さ四十センチメートルから五十センチメートルほどの丸い形の穴。
ピンポンの球のやうなるおほきさの 白き卵の盛りあがりたり
*八十個~百五十個の卵を産(う)むと云われている。
季節に誘われ土地を巡る尊きいのちを三十一字に込める
最北の地で懸命に生きるウトウ、渚を目指していっせいに駆ける子亀……曇りなき目で見つめたいのちの輝きを綴る短歌集を連載にてお届けします。
渚よりほどなき砂丘 産卵を もよほす亀をわれらはかこむ
*渚 「波打ちぎわ」の意の雅語的表現。
四つ足に掘りすすめたる砂の穴に ほとほと卵の産み落とされる
*後足が届くまでの深さに掘られた。直径三十センチメートル、
深さ四十センチメートルから五十センチメートルほどの丸い形の穴。
ピンポンの球のやうなるおほきさの 白き卵の盛りあがりたり
*八十個~百五十個の卵を産(う)むと云われている。