両親は日本に着いてから横浜の中華街の料理店でしばらく働いていましたが、やがてバラックが立ち並ぶ新宿のはずれに小さな中華料理店を開き、それが発展してこんにちの湖南飯店フーナンハンテンになったわけでございます。言い忘れましたが、湖南飯店という名前は父が郷里の湖南省を偲しのんでつけたものですが、店で出す料理は湖南料理ではなく北京料理でしたから、中国人仲間からはよくけしからんと文句をつけられていました…
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