「ふたつの訃報」教会に向かって僕は走った。全速力で走った。風は冷たくて、空の色は天使が降りてきても不思議じゃないほど無垢だ。青にゴールドの光の粒が降り注いでいる。島から秋が飛び去っていこうとしていた。乾いた静けさが教会の門扉を抜けた僕を包んだ。奥さんがいなくなっただけで、こんなに静けさを感じる。カトリーヌは牧師さんの食事を用意しているところだった。窓から中を覗く僕をカトリーヌは招き入れた。「また…
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