三彼らはそれぞれに自分たちが主人公であるかのごとくに振る舞う。しかし、本当の主人公は何といっても無料の招待券で訪れる彼らではなくて窓口で切符を買い求めてアルコールの匂いをぷんぷんさせながら小間から小間をのし歩く漁師たちであり、夫婦子供連れで華やかに着飾って訪れるボートオーナーたちである。彼らは夏のヨットシーズンに、あるいは漁期に間に合うように会場を訪れ、何か目新しいものは見当たらないかと血眼(ち…
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