忠通は父の勧めに頼長を養子とするを誓ひたり
*天治二(一一二五)年、頼長は忠通の養子となる。この時、忠通は二十九歳。頼長六歳。養子とするとは、ゆくゆくは頼長に氏の長者を譲ること。
【藤原摂関家の内紛】
年長けておもひがけなく忠通は嫡男基実をさづかりし
*康治二(一一四三)年、基実生まれる。忠通四十七歳。
血を分けしわが子のあれば頼長と結びし誓ひは首枷となる
平安末期、国を二分する戦いが起こった。それは保元の乱と呼ばれる戦乱であり、古代から中世へと、貴族政治から武家政治へと時代を切り拓いていく端緒となった。
この乱の原因である天皇家と藤原摂関家の内紛から崇徳院の配流という結末までの経緯が詠まれた創作短歌を連載でお届けします。
忠通は父の勧めに頼長を養子とするを誓ひたり
*天治二(一一二五)年、頼長は忠通の養子となる。この時、忠通は二十九歳。頼長六歳。養子とするとは、ゆくゆくは頼長に氏の長者を譲ること。
【藤原摂関家の内紛】
年長けておもひがけなく忠通は嫡男基実をさづかりし
*康治二(一一四三)年、基実生まれる。忠通四十七歳。
血を分けしわが子のあれば頼長と結びし誓ひは首枷となる