月桃の葉末をゆすり吹く風の 実はあかあかと冬の陽に照る
*月桃 ショウガ科の南方の多年草。
たちあがり岩礁(いくり)を越ゆる白波の わが雄ごころを奮ひたたせよ
水底に束ねし柴をとどめ置き 一夜を籠りし鰻ひきあぐ
“忘れえぬ旅をまたひとつ三十一文字に封印す”
――日本の面白さに旅装を解く暇もない
最果ての無人駅から、南の島の潮の香りまで、まだ見ぬ土地に想いは募る。
尽きせぬ思いが豊かな旅情を誘う、味わい深き歌の数々を連載にてお届けします。
月桃の葉末をゆすり吹く風の 実はあかあかと冬の陽に照る
*月桃 ショウガ科の南方の多年草。
たちあがり岩礁(いくり)を越ゆる白波の わが雄ごころを奮ひたたせよ
水底に束ねし柴をとどめ置き 一夜を籠りし鰻ひきあぐ