すなわち、大人にとって今なすべきことは、「中1ギャップ」を解消するための安易なやり方を探すのではなく、小学校での6年間をかけて、「中1ギャップ」などのストレスに耐えられる、タフな子どもを育てていくための方策を探り続けることではないか、と、ぼくは思うのです。
考えてもみてください。これが昔だったら、今よりずっと事は簡単だったはずです。
人権感覚なんてものを一切問われない時代なら、ただビシビシ鍛えさえすれば、それでよかったからです(でも、それだと、きっと多くの子が途中で挫折していったことでしょうね)。
ところが、今、目の前の子どもを、吉田松陰が幼少時代に受けたようなやり方で鍛え上げれば、関わった大人たちは、すぐに「児童虐待」だなどと、非難轟々浴びせられることになるでしょう。
そんな令和のご時勢で、子どもたちが先の偉人のような鋭い感覚を手に入れようと思ったら、自ら進んで「自分にかなりの(と言うよりはギリギリの)負荷」を課し、厳しい環境に自ら身を置き、日々自分を鍛え上げていく以外に方法はないでしょう。
だからこそ、子どもたちが、自分の将来のために、自ら進んで厳しさを求めていけるよう、我々すべての大人は、今、目の前の子どもとの関わり方そのものを、見直していく必要があるのです。
『さあ、未来につながる大切な「今」に子どもたちの目を向けてやりましょう』
そうやって、日頃から、タフな子どもを育てていこうと我々大人が地道な取り組みを続けていれば、その先には、自分から進んで自分が挑むべき壁を見つけ、それに挑戦していこうとする、我々がこれから目指すべき頼もしい「自立した子ども」の姿も見えてくるはずです。
そういう子どもが増えてくれることを願って、制約のある学校生活の中ででも「周囲の大人たちがどういうスタンス(立ち位置)で子どもたちに関わっていけばよいか」というアイデアを、先々の第2章以下では、いろいろと紹介していきたいと思っています。
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