六 時間の価値
カナリヤを掌に握り、左耳に当ててみました。急流の様に、とても速い鼓動が伝わってきます。
カナリヤの胸の鼓動や風光る
どんな動物も一生の間にカウントする心拍数というのは大体同じで約20億回だそうです。
ハツカネズミの場合、血液が心臓から出て戻るまでの距離が短いので心拍数は早くなり、寿命は約2年だそうです。
大型動物の場合、血液が心臓から出て戻るまでの距離は長い為、象の寿命は約70年だそうです。
一生が短いだけに小動物の一日は長いのでしょう。だからペットのインコに留守番をさせながら主人の帰りを待つ時間は長いのだろうと想像しています。
子供の頃、時間の経過は長く感じられました。新陳代謝が低下する事も関係すると思いますが年を取ると時間は加速度的に早くなります。
人の一生を一日に例えるなら若い人は朝日しか見ていません。若い人には長生きして欲しい。突き抜ける様な碧い空も、橙と紅が層になった夕焼けも見てほしい。朝日だけを見て、パイのひときれを見て、結論を出さないように、悩む事があったら生きる事が解決になるという事を知ってほしい。
旅行した時、フェリーの甲板にこんな事が書かれていました。
「自殺は周りの人が悲しむだけでなく、遺族が損害賠償を請求される事もあります」
もし住居の中で自殺が起きたらその物件は「事故物件」として扱われ家屋の値段が下がり、周囲の住民が訴訟を起こす事もあります。
鉄道事故も然り、そして「あの時あの人を助けられなかった」と周囲の人は一生深い傷を負う事になります。