【前回記事を読む】全然食べない愛猫に、医師から“ある薬”を勧められた。とりあえず帰ってネットで調べると…医師の説明不足に怒りが…

悲しみの底で見つけたもの~猫さんが生きた八十九日間の記録

三月十六日(日)

この日は延期になっていた二次病院の受診日だ。子どもを義父母に預け、妻と猫さんの三人で川口へ向かう。

この日の担当は男性医師だった。この前の女医はどこへ行ったのかと思ったが、訊く気にもなれなかった。きっとチーム医療なのだろう。それにしても前回も今回の医師も名乗らない。高度医療の病院とはそのようなものなのか?

この日の採血結果を見ると腎機能が改善していた。クレアチニンが二月二十八日の2.80から1.66へと下がっている。これは飲水と点滴の効果か? それとも見た目上改善したように見えるだけなのか? 腎不全の原因が不明なので判然としない。

そして、骨髄抑制が続いている。白血球数の3100と血小板数8.5万は低いまま前回とそれ程変わらないが、それに加えて赤血球のヘモグロビンが8.5と下がっていた。

グロブリンは高値が続く。その結果を補足するように外注検査の血清の電気泳動の結果も見せられた。ガンマグロブリンがモノクローナルに増えているという。早い話が、同じ型のガンマグロブリンだけが異常増殖している状態だ。これは形質細胞腫と矛盾しない結果だという。

形質細胞腫という診断を確定させるために、骨髄穿刺をやりましょうと提案された。骨に穴をあけて、内部から血球を作る骨髄細胞を取り出そうというのだ。人間でも白血病疑いの時にはそれをやる。日時は三月三十一日に仮決定した。一泊二日の入院で、麻酔も行うという。

食欲増進剤のミルタザピンを処方してもらい、夕方帰宅をする。この日の飲水はまずまずで、240mlも飲んだ。点滴も100mlしてもらったので、合計340ml。だが、食欲が無い。もう、おやつもあまり食べてくれない。普通食も食べないし、どうしたらいいのだろう? 

この日の栄養はたったの60キロカロリーだった。この日も排便はなかった。下痢よりはましかもしれない。

三月十七日(月)

朝、ちゅーるとおやつを嫌々ながら食べていた。その後二度嘔吐。無理に食べさせても仕方がないのだ。

「食べられないのには理由がある」

分かっているはずなのに、食べて欲しい。命を繋ぐために。

この日は仕事に出かけるので、点滴に連れて行くのを妻にお願いした。

仕事を可能な限り早く終わらせ、家に帰る。猫さんはあまり動かない。衣装棚の上に登って寝ているだけが救いだ。登る体力は残っている証左なのだから。

この日も排便なし。下痢は止まったと見なしてよいようだ。尿は二回。

この日の栄養は130キロカロリー。水分は飲水210mlに点滴120mlの合計330ml。体重は4.50kgだった。じり貧状態だ。