二人は亮介の車に乗り込み、斎藤宅に向かった。駅前を通過し、坂を上りきったところを横道に入ると斎藤宅が見えてくるはずだ。
まだ朝早い時間であったが、駅前はすでに観光客で賑わっているようだ。
斎藤宅の前に着くと、もう家族は集まっているようだった。
亮介たちの車に気がついて、門から奈津美が出てきた。亮介と静香は車から降りてちょこんと頭を下げた。
奈津美は「あらっ」といった顔で静香を見ている。
「斎藤さん、おはようございます。本日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。こちらのお嬢さんは?」
「上村静香と申します」
「今日はアシスタントとして来てもらいました」
奈津美は「ふうん」と呟いた。
「かわいらしいアシスタントさんね。よろしくお願いします。それではこちらにいらしてください。家族を紹介します」
亮介と静香が奈津美についていくと、庭に面した縁側に家族が集まっていた。
「斎藤さん、おはようございます。本日はよろしくお願いします」
「無理を言ってすまないね。今日はよろしく頼む。妻の絹代だ」
「お世話になります」
絹代は、縁側に置いた椅子に座ったまま頭を下げた。
孝蔵は次に娘の雅美夫婦を紹介した。雅美は奈津美を少し丸くした感じで、夫の敦義は学校の教師のようで真面目そうな人だった。本当は息子二人も連れてきたかったが、二人とも渋っていたので置いてきたという。
「それでは、出発前にこの縁側で最初の1枚を撮りたいと思います。よろしいですか」
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