【前回の記事を読む】「花川流星くんで。今日の午後15時に」 望月真由子、57歳。夫とのSEXレスの不満の矛先ははイケメンマッサージの店へと向かい…⁉
Chapter 1
ハイスペイケメン花川流星との出会い
スマホの地図を見ながら、都心にあるパラダイスアロマの店にようやく真由子は辿り着いた。大通りを右に曲がった道沿いにデザイナーズマンションがあり、その3階の302号室の玄関に「パラダイスアロマ」と表札がお洒落に小さく掛かっていた。
(わーここだ。辿り着いたわ、ダメだドキドキしてきた……玄関チャイムを押すの緊張しちゃうよー)
そんな思いで、思い切ってチャイムを押すと、ドアが少し開いて、中から花川流星君とおぼしき青年が白いシャツと黒いズボン姿で出迎えてくれた。
「こんにちはー。どうぞ中へ」
初めて見る花川流星セラピストは、少し恥ずかしそうにはにかんだ笑顔が可愛らしい、まるで現役のアイドルのようなキラキラした雰囲気で、身長もある程度高くカッコ良さも兼ね備えた、まさに眩しいイケメンだった。
真由子にとっては、芸能人かそれ以上に見えた。
(凄いイケメンくんだ……ちょっと想像以上だわ……)
マンションの中に入ると部屋が2つあり、それぞれの扉から入室する。部屋の中はほの暗くシェードスタンドの灯りがあったり、バリ風という感じの壁の装飾や置き物が飾られている。天井からは、プラネタリウムのような照明もつり下がっていた。
「では真由子さん、僕が退出しますのでこちらのガウンに、お洋服や下着なども脱いで、お着替えください。準備が出来ましたらドアをノックしてお知らせくださいね」優しく言い残して流星セラピストは出て行った。
真由子は、パラダイスアロマが、イケメン君がマッサージしてくれる店だとは認識していたが、裸になるのは、正直、あまり深く考えずに来てしまっていた。
全部脱いで、肌ざわりの良い厚めの生地のバスローブガウンを羽織った真由子は、ドアを内側からノックしてセラピストに合図を送った。ドアが開いて流星が手招きで真由子をシャワールームに誘い、真由子が足を踏み入れた瞬間、真由子の両肩を流星の両手が優しく包んだ。
「あっ」
「どうぞ、まっすぐです」
真由子はそんなに触れられると思っていなかったので、思わず身体をビクッとさせた。
そして脱衣室に入ると流星が言った。
「シャワーがお済みになりましたら、その棚の上にある紙ブラ、ショーツ、Tバックショーツからお選び頂き着用して、ガウンを羽織って呼んでくださいね」
真由子は、シャワーを終えて脱衣室で紙ブラジャーとフツーのショーツ型パンティを身につけた。2人の子供を出産して子育ても終えた熟女の大きなお尻をTバックショーツで晒(さら)す勇気は到底なかった。