私は毎朝、18年前に妻と4泊5日の東北旅行した時の浅虫温泉旅館で撮った、妻の笑顔の写真を眺めている。余り写真を撮られるのを好まなかった彼女だが、この笑顔が私に生きる勇気を与えてくれる。私は今日も1人で起き、歯を磨き、朝ご飯の用意をしている。隣の部屋には利恵子が居なくなった空のベッドがある。闘病期間、約3年弱の後半4ヶ月間は殆どこのベッドに臥せっていた。最初の1年間は抗がん剤でがんを抑えているので…
夫婦の記事一覧
タグ「夫婦」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
エッセイ『妻の笑顔』【新連載】新保 昭
「下腹部が痛む」と言う妻。大して心配はしていなかったが、病院に行くと「がんの可能性があります」と言われ…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第18回】坂本 りの
胸騒ぎがして遅くまで病室にいた私。「今までありがとう」と夫の耳元で言って帰ってきたその日の夜、夫は天国に旅立った
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第17回】坂本 りの
【死】への階段を一つ一つ上っていってしまう夫。右手、左手と次第に動かなくなり、目も開けなくなっていく...
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第16回】坂本 りの
夫はあと2、3か月しか生きられないのか…入院する前にグループホームにいる彼のお母さんの所へ連れて行くと…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第15回】坂本 りの
「分からない、何もかもが分からない」夫が初めて見せた大粒の涙。あの時抱きしめて慰めてあげられたら…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第14回】坂本 りの
行動も考え方もおかしくなっていく夫…しかし定期検査では異常なし。担当医も「今の治療で様子を見ましょう」としか言わず…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第13回】坂本 りの
「もう終わりです。終わりです」この返信を最後に夫はスマホで文字を打てなくなった…脳腫瘍の再発部分は消えたはずなのに…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第12回】坂本 りの
夫の腫瘍は1か月で約4センチも…再発の進行の速さに愕然。一縷の望みをかけサイバーナイフ治療に奔走するが…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第11回】坂本 りの
最も恐れていた【再発】が現実に。夫は死を待つしかないのか…担当医が提案したのは…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第10回】坂本 りの
夫は病気の事など忘れるほど元気だった。神聖で妖艶なバリ舞踊に美しいシンガポールの街並み。最期の家族旅行の思い出…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第9回】坂本 りの
結婚して40年。夫は1年4か月で亡くなってしまった。2人でゆっくりと第2の人生を歩んで行こうとした矢先だった…
-
小説『分かたれる水面』【最終回】木南 木一
庭には子どもの遊ぶ声が響き、夕暮れには3人で食卓を囲んでいる。彼女は笑っている。だが目を開ければ――
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第8回】坂本 りの
「死んでしまったらどうしよう…」真っ青な顔でピクピクと体を震わせている長男…何が何だか分からず慌てて救急車を呼んだ
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第7回】坂本 りの
お金が無ければ、夫の命を延ばす事さえできないのか…脳腫瘍の進行を抑えられないかと試した治療法とは…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第6回】坂本 りの
【死】に向かっているのか…操作方法さえ分からなくなり、好きだったパソコンやテレビから離れる夫。治療法を模索するが…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第5回】坂本 りの
「余命は長くて2年」手術が終わりほっとしたのもつかの間…告げられた病名は
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第4回】坂本 りの
夫の様子がおかしい…自分の名前が言えない、手を動かす事もできない…病院へ連れていくと先生が…
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第3回】坂本 りの
「夜中に誰かが入って来た」と姉が言う所には、扉も入口も無かった…その正体は一体…?
-
エッセイ『あなたがいたから[人気連載ピックアップ]』【第2回】坂本 りの
運悪く死んだ子猫からうじが…それ以来どうしても見捨てられず、働いたお金はすべて野良猫の餌代と病院代に…
-
小説『分かたれる水面』【第4回】木南 木一
「もう、笑えない」——その一言が胸の奥で何かを終わらせた。僕はまだ、自分が正しいと信じていた