本書『フレイルのすべて〜健やかな老後を目指して〜』では、フレイルの基本的な概念から、診断・評価方法、日常生活でできる予防や改善の工夫、さらには社会的・制度的サポートまで、多面的にまとめました。

医学的な知識を背景としつつも、専門用語はできる限りわかりやすく解説し、読者の皆さまが「今日からできること」を見つけられるよう配慮しています。

第1章および第2章では、まずフレイルの定義や診断基準を整理し、日本と世界における現状や支援制度をご紹介します。

第3章では、身体的・精神的・社会的という三つの側面からフレイルを掘り下げ、フレイルがどのように悪循環を生むのかを理解できるようにしました。

第4章と第5章では、栄養不足、慢性疾患、孤立といったフレイルを加速させる要因を踏まえながら、食事・運動・口腔ケア・社会参加など、日常生活でできる具体的な工夫を提案しています。

さらに、第6章ではICTやテクノロジー、家族・地域の支援体制など、社会的な仕組みをどのように活かすかを取り上げ、第7章では「フレイルの見える化」を通じたセルフチェックや継続的なモニタリングの方法をご紹介します。

そして最終章となる第8章では、「フレイルよ、さようなら」という前向きな姿勢で、自分らしい老後を築くためのヒントをまとめました。

本書を手に取られた皆さまの中には、ご自身の健康に不安を感じておられる方や、大切なご家族の将来を案じておられる方もいらっしゃるでしょう。

フレイルは誰にとっても無縁ではなく、人生100年時代を生きる私たちに共通する課題です。

しかし、悲観する必要はありません。フレイルは「気づき」と「行動」で変えられるものだからです。

小さな一歩の積み重ねが、大きな違いにつながります。

本書が、皆さま一人ひとりの生活の中に、健やかで自立した老後を築くための具体的な指針と希望をお届けできましたら幸いです。

末筆ながら、本書の刊行にあたり、幻冬舎ルネッサンスの上島秀幸様には大変お世話になりました。ここに深く感謝を申し上げます。

2026年3月吉日

森惟明

著者からのお願い

本書でご紹介している病気の予防法や治療法は、著者がこれまでに培ってきた医学的知識および臨床経験に基づいて執筆したものです。

記載内容は、あくまでも健康管理の参考としてご利用ください。

医学は日々進歩しており、本書には専門的な事項や、解釈に幅のある内容も含まれています。

そのため、より詳しい情報や疑問点につきましては、適切な専門書をご参照いただくか、医師などの専門家にご相談くださいますようお願い申し上げます。