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第3章 認知症の治療
どのようにして認知症の予防法を見つけるのか?
◎「大規模追跡調査」から多くを学ぼう
近代医学では、確かな予防法を見つけ出すために「疫学調査」を行うようになりました。
疫学調査とは、ある地域や集団を対象に、病気の原因として考えられる要因と、病気の発生の関連性とについて統計的な調査をするものです。
例えば、喫煙者と非喫煙者の肺がん発生率を比較することで、喫煙によって肺癌になる危険性が何倍になるかを調べたりします。疫学調査には、大別して2つの方法があります。
1つは「後ろ向き調査」で、現時点での結果別にいくつかの集団を設定し、その集団に属する人たちを対象に過去の生活などにさかのぼって原因を特定するための調査をします。
認知症に関する後ろ向き調査では、認知症との因果関係については、まだ明らかになってはいませんが、次のようなことが認知症の発症と関係あるのではないかということがおおよそ分かっています。