第三章 患者さんとの会話から学ぶ、夜間頻尿の正体
―年齢・季節・生活習慣からみた生体リズムと健康管理―

この章の流れ

これまでの実践と分析を通じて、夜間頻尿は単なる症状ではなく、健康寿命を延ばす重要なサインであることが見えてきます。

 

近年、睡眠や排尿のリズムに深く関わる「サーカディアンリズム(概日リズム)」の乱れが、高齢者の夜間頻尿の背景にあることが注目されています。

サーカディアンリズムとは、人間や動物がもともと持っている約24時間周期の体内の生理リズムで、体内時計とも呼ばれます。

時計を合わせるように、毎朝の太陽光によって生体のリズムが調整され、リセットされます。この体内時計によって、体温(深部体温)、ホルモン、尿の産生などの生理機能が日内リズムに沿って変動しています。

とくに「尿の産生は、日中に多く、夜間に抑制される」よう調整されています。

こうしたリズムが整っていることで、私たちは日常生活の中で快適な睡眠や排尿のバランスを保つことができているのです。

しかし、高齢者では昼間の活動量が少なくなり、就寝時間が早まる傾向があるため、深部体温や抗利尿ホルモン(ADH)の分泌リズムが加齢とともに乱れやすくなります。

その結果、夜間の尿量が増えたり、睡眠が浅くなったりすることがあります。

したがって、サーカディアンリズムを整えるには、規則正しい生活リズムを維持することが不可欠であり、それは夜間頻尿の予防・改善にもつながります。

ここでは、深部体温・睡眠パターン・血漿浸透圧・ADHのリズムがどのように関係しているのかを詳しく解説していきます。

まずは、睡眠パターンと深部体温の役割から見ていきましょう。

 

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