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3 愛のめばえとつらい決断

各地の温泉めぐり

照将さんは、仕事で疲れてきたと思う頃によく「温泉に行こう」と言って、車を出して連れていってくれました。心身共に疲れた時には、関東の温泉場へと出かけることが多くありました。照将さんは、温泉が大好きです。

一日に何か所も温泉をまわって入る、温泉巡りをしました。

露天風呂から施設の温泉まで、そして、掛け流しの湯では群馬や栃木、新潟県へ行きました。

宿では、マッサージを頼んで二人で受けたり、私が習った施術で、照将さんの身体を揉みほぐしてあげたりしました。照将さんの襟足をカミソリで整えるのは、いつも会った時に私がすることでした。

各地の旅館に一緒に泊まり温泉にも入りました。

照将さんは早湯で、私がいつも待たせてばかりでした。私たちは何度も抱き合い、身体を重ねました。会うたびに身体を重ね、愛を確かめ合いました。束の間の幸せな時間でした。

照将さんが私と出かけるのは、照将さんを支える後援会の旅行行事の企画や下見をするためでもありました。私はそのことを十分に承知して、陰で支える幸せを感じていました。

逢瀬

これまで、束の間の時を大切にしてきました。お互いに仕事や家庭があり、会える時は貴重な時間です。

二人で車で移動する時は、照将さんは運転しながらでも手を伸ばし、私の手を握ってくれます。それは、付き合い始めてから変わることなく続いています。

会った時は必ず口づけをして、身体を重ねました。それが三十年変わることなく続いてきました。照将さんは必ず私の身体を求め、私は求められるままに任せてきました。心の中で、私の身体でよければと思っていました。

照将さんの友人が所有していたマンションで、逢瀬を重ねていた時期があります。

わずかでも時間があると、私との時間を持とうと努力してくれたのだと思い、少しでも照将さんが寛ぐことができて、心を癒やすことができたらと努めてきました。

出会った頃は、毎日のように、夕方私を職場近くで待ってくれて、途中で食事をしマンションへ、そして私を送り届けて自宅へ帰りました。

時には途中で食材を買ってマンションへ行き、私が食事を作り一緒に食べ、その後、愛を確認し合いました。夫婦のような時間でした。私たちは長く見つめ合いました。

この幸せが長く続くことを、心の中で祈りました。