嬉しい妊娠
照将さんは私と男女の関係になった時に、最初に言いました。
「私は避妊はしない。二人の子どもができたら嬉しい」と。
私たちは、初めて結婚した時のように、愛の営みをしました。
私は照将さんと頻繁に会うようになって三か月過ぎた頃に、子どもを身籠もったことに気づきました。この時は幸せな気持ちでいっぱいになり、この子は二人の大切な宝物と思い、産み育てたいと感じました。
しかし、このことを、照将さんにはすぐには言えませんでした。もし、子どものことを話せば、二人の間に何が起こるかわからないと考え、なかなか言い出せませんでした。
照将さんは、私との子どもができることは望んでいましたが、産み育てることは考えていないようで、「子どもは欲しいが、産むことは難しい。それはできない。できたら知らせてほしい。堕ろす時は一緒に行く」と言いました。私は納得したつもりでしたが、いざ子どもが宿ったとわかると、簡単には割り切れませんでした。
しかし、照将さんの置かれている立場や将来のことを考えると、堕ろすしかありませんでした。私は照将さんには言わず、泣く泣く堕ろしました。私たちの愛の結晶が無残にも消えてしまうと、何日か泣き続けました。
私は、照将さんには、政治活動以外のことで煩わしい思いをさせたくない思いや、このことで照将さんの気持ちが冷めて離れて行ってしまうのではないかという不安から、一生黙っているつもりでいたのですが、後に、照将さんの私への愛情が確かであると思えた時に告白しました。照将さんは、「一生供養していく」と言ってくれました。
悲しいことでしたが、ここまで二人の関係が続いたのは、この世に生を受けることができなかった子が守ってくれていたのかもしれません。
私は、亡くした子のためにも、照将さんと共に人生を歩んでいこうと思いました。
子を身籠もった後も会うたびに身体を重ね、私の身体は徐々に照将さんの色に染まり、快楽を覚え、照将さんなしでは過ごせない身体になりました。
次回更新は2月6日(金)、19時の予定です。
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