映画『プリティ・ウーマン』のジュリア・ロバーツに憧れて

モエ・エ・シャンドン モエ・アンペリアル
フランス/シャンパーニュ

欧米のワイン愛好家は、ワインにハマった瞬間を「ワインの虫に噛まれた」と言い、はっきりとその瞬間を覚えているそうです。私の場合、二段階でワイン虫と出会いました。1回目はワイン虫にペロッと舐められた程度でワイン虫に気がつかず、2回目はしっかりと噛まれて、ビールとウイスキー好きの私が海外のワイナリー巡りに行くほど、ワイン沼の奥底へ沈んだように思います。

恋に落ちる瞬間に似ているかもしれません。最初は些細なきっかけで相手を意識するようになり、やがてどうしようもなく心を奪われてしまう。思えば、ワイン虫に最初に出会ってペロリと舐められ、「最初のときめき」を体験したのは2003年10月、場所は横浜の鶴見でした。

私は今は投資会社を経営していますが、当時は東京の御茶ノ水の出版社に勤務していました。少し前まで、東京都足立区や千葉県柏市に住んでいたのですが、誕生日に妻の雅子さんからロバート・キヨサキが著した投資の名著、『金持ち父さん貧乏父さん―アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学』(筑摩書房)をプレゼントされ、人生が激変しました。

一読して「よし、不動産投資を始めよう」と思い立ったのです。せっかちな私は、3日後、投資物件と雅子さんとの新居を兼ねて、横浜市鶴見区にマンションを購入しました。

念願のマイホームを構えたことで、周辺を探検して、オシャレなお店を開拓しようと思いました。まずは、お酒が飲める場所。ウイスキーとビールが大好きだった私は、一軒の雰囲気の良いバーを見つけたのですが、早々に閉店してしまいました。

そのお店で知り合いになった常連客から

「駅の西口に『ライムライト』という隠れ家みたいなイイ感じの店があるから行ってみたら?」

と言われて「ライムライト」に通い始め、間もなくここが私の「秘密基地」になります。

 

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