牛丼にせわしく箸はうごけども
個食にあれば語ることなし
東京の夜のにぎはひ冷めやらず
行き交う人の𠮷野家へ寄る
街川を発つ日ま近き鴨ならん
つばさを打ちて水しぶきあぐ
四季がある日本は移ろいやすいのだろうか。
行き交う人々の心や街の景色は千変万化で、過去はさらに記憶の彼方へ押しやられてしまっているかのよう。
だが、南の島々には、あの戦争を経ても変わらぬ日本の心が残されていた。
過去と現在、時間の結び目を探しながら、日本古来の清き明き心を見つける旅の歌短歌集を連載でお届けします。
牛丼にせわしく箸はうごけども
個食にあれば語ることなし
東京の夜のにぎはひ冷めやらず
行き交う人の𠮷野家へ寄る
街川を発つ日ま近き鴨ならん
つばさを打ちて水しぶきあぐ