ゆるやかな流れにあらがふぼらの群れ
肌へ光らせ水にあそべり
街川の藻草に咲ける白き花
ながるる水に圧されて震ふ
満月の大潮の夜街川は
さかしさに流れ鯉さかのぼる
*白子川 東京都板橋区を流れる、荒川の支流。
四季がある日本は移ろいやすいのだろうか。
行き交う人々の心や街の景色は千変万化で、過去はさらに記憶の彼方へ押しやられてしまっているかのよう。
だが、南の島々には、あの戦争を経ても変わらぬ日本の心が残されていた。
過去と現在、時間の結び目を探しながら、日本古来の清き明き心を見つける旅の歌短歌集を連載でお届けします。
ゆるやかな流れにあらがふぼらの群れ
肌へ光らせ水にあそべり
街川の藻草に咲ける白き花
ながるる水に圧されて震ふ
満月の大潮の夜街川は
さかしさに流れ鯉さかのぼる
*白子川 東京都板橋区を流れる、荒川の支流。