③自社保有の建物・土地の評価:自社が保有する建物や土地などの資産は、近隣の市場相場を踏まえて適正な評価を行い、賃貸した場合の地代家賃を見積もります。

④同族・グループ経営による地代家賃の評価:同族企業やグループ経営による場合、地代や家賃が市場の相場よりも過大または過小に設定されていることがあります、これについても、近隣相場を考慮して適正な額を見積もります。本章で述べた「利益の本質」を理解することは、ビジネスの成功にとって欠かせないステップです。

この理解は、次の三つの視点から捉えることで達成されます。一つ目の視点である「立替金の支出(費用)」の明確化と効率化、二つ目の視点である「顧客想定原価」の最大化、そして、三つ目の視点である「顧客想定利益」の顕在化です。

これらの要素を深く理解し、実際の経営に適用することで、経営活動がより明確になり、把握、分析、計画、予測、そして実行のサイクルをスムーズに進めることが可能となります。

第3章 「貸借対照表」と「損益計算書」の再解釈

この章では、「立替金の視点」から「貸借対照表」と「損益計算書」を解釈する方法について説明し、「立替金」の状況を正確に把握できる能力を身に付けることを目指します。

第1章「経営の本質」や第2章「利益の本質」で述べたように、経営活動はすべて「立替金」の概念に基づいて行われています。言い換えれば、「決算書」は企業の経営活動における「立替金」の流れや状態を表現しているに過ぎません。この視点を持つことで、「決算書」を真に理解し、分析し、そして活用することが可能になります。

例えば、「自己資本比率が高ければ良い」という考え方は、必ずしも企業の実際のビジネス状況や成長戦略を十分に反映していないことがあります。特に、企業が事業拡大を目指して借入金を活用する場合、借入金の増加により一時的に自己資本比率が低下することがあります。

しかし、これは事業拡大という戦略的な目標に基づいた決定であり、その投資が将来的に成果を生むと見込まれる場合、自己資本比率の低下は必ずしも経営上の問題を示すものではありません。

このような理解を持つことで、「決算書」の本質を捉え、その数値を正確に解釈し、それを基に適切な経営判断を行うことが可能になります。これは経営者として、またビジネスに関わるすべての人々にとって重要なスキルです。

 

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