仙一にとっては今まで経験をした事のない、本能そのものが呼び起こされて、気持ちが一気に高揚した。
まるで、誘われているかの様な錯覚と、そこを触りたい衝動が、止まない心臓の鼓動の、リズムと連動してズボンの中では異変が起こっていた。
慌てて風呂敷包みで、その部分を隠したが、直ぐに畳の部屋に招き入れられて女は、その包みを仙一からもぎ取る様に「ありがとうございます、こちらに貰いますね」と。
仙一は、その場ではどうする事も出来ず、ただ黙って促されるまま座布団の上に正座した。
座布団の上で正座をすると、その鼠色の作業服の上からでも分かる、はち切れんばかりに突っ張った股間の様子がありありと見て取れた。女はそれを分かってか、しかし知らぬふりでお茶の用意をと、台所に消えた。
仙一は自分の異変を、何とか分からない様にしようとするが、果たして。どうやら仙一の状態、それを隠す物とてなかったし、在るがままでどうする事も出来なかった。一夫と一緒に風呂に入ると、いつも言われる。
「仙一、お前のはでかいなぁ、ちょっと、どのくらい大きくなるか見せてみいや」と、風呂場で興味本意に触ってくる。
だが、それに比例して仙一の身体も大きいのだが。
初めは、女の匂い立つ様な色香に見入って酩酊していたが、それどころではなくなり、出してもらった熱いお茶も、ゆっくり味わわないまま早々に飲み終わり「ごちそうさまでした」と立ち上がったが、そこへ膝を付いたその女が、後ろから仙一の腰に抱き付いてきた。
経験のなかった仙一は立ったまま、女のされるがままに陥った。
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