古川 晋次
京都市伏見区の酒蔵が立ち並ぶ土地で生まれ育つ。虚弱で、周囲と馴染むのが苦手だった幼少期。しかし、8歳の頃に出会った「仙一」という人物に影響を受け、その記憶が今も心の中に生き続けている。戦後間もない時代の、貧しくも美しく、活気に溢れたた懐かしい風景と、人々の暮らしを本作に込めた。成人を迎えた20歳には、神戸北野町の某クラブから始まり、多くの人々との出会いに恵まれた。その人達への感謝の気持ちを込めて本作を上梓した。少年になる頃には既にお酒を愛し、成長と共にシェークスピアやゲーテ等、古典文学も読んだが、自分のこの作品の文学性は兎も角、プロットを軸に楽しんで貰いたい。