【前回の記事を読む】「病欠者が異常なほど増え、職員が激減」――ガイドブックには載っていないアイスランドの素顔。猛暑になると人々は歓喜して…

第2章 気候

首都の冬が北海道や東北地方より暖かい国

いずれにしても、比較的穏やかな好天に恵まれる筈の夏ではあるが、最近は上空のジェット気流の蛇行の影響で、年ごとの変化も大きくなっている。筆者の実体験で言えば、2017年と2018年の夏はいずれも曇天・雨天が多く、日照時間が例年の3分の1程度で、平均気温も1~2度低かった。

一方で、2019年には5月の中旬から6月末まで6週間連続で晴天が続いた。この時はさすがに各地で干ばつや水不足が懸念され、市民からも「晴天もこれだけ長く続くとうんざりする。早く雨が降って欲しい」と嘆く人が出たほどだった。

秋に相当するのが9月と10月だ。最低気温の平均・最高気温の平均は、9月が6度と11度、10月が3度と7度と、日本人の感覚ではぐっと寒くなるが、日照時間もまだ極端に短くなく、天気も比較的穏やか、且つオーロラも見え始める時期である為、ある意味で絶好の旅行シーズンとも言える。

特に9月は紅葉のシーズンで、人気観光スポットであるシンクヴェトリル国立公園やフロインフォッサルの滝等で美しい紅葉を見ることができる。また、レイキャビク国際映画祭や音楽祭等の芸術活動が活発になるのもこの時期。