【前回記事を読む】海外出張で3週間家を空けると父が大好きな息子は寂しさのあまり大暴れ「長期出張は2週間以内にとどめてくれないでしょうか?」
Ⅰ 幼児のころ 1987~1990年
満2歳 「りきくんのぶんも」たくみな誘導で貯金詐欺?
10月22日~31日 【2歳3か月】
童話“大きなかぶ”の中で“うんとこしょ どっこいしょ”を、けいた「うんことしょう」。今のこだわりの絵本は“しゅっぱつしんこう”。自分で手を上げ、人差し指で「ちゅっぱつ、ちんこう!」
お風呂でからだ洗いをけいたが拒否する。
父「洗わないならあそばないよ」、けいた「うん」、父「本当に遊ばないよ」、けいた「うん、うん」。
戸を開けたら、外に出ていった。また、すぐに風呂に入ってこようとしたので、父が「体を洗わないのなら、来なくていい!」。戸の外ではだかのまま大粒の涙を流して泣いた。
その時、なぜ“よく来たね、えらいね”と言ってあげられなかったのか、子どもにとって拒絶されることはどんなにつらいことか。大人でもつらいのに、自分がなさけない。
テレビを見ながらけいたが絵を描いている。絵を描くのが大好き。紙や鉛筆、ぺんなどなんでもよくて、絵に向かう時はほんとうに楽しそうに、頭に浮かぶまま自由自在に描いている。子どもの力や健康を考えたら、スポーツがいいと思うが、悩むところ。
絵本にあわせて、母「出発!」けいた「しんこう!」、母「前方!」けいた「ちゅうい!」、母「信号!」けいた「かくにん!」、母「やすおか!」けいた「けいちゃん!」、母「パパ!」けいた「いちばん!」。
男3人で初めてひとつのふとんで寝た。真ん中は弟でけいたが弟の肩に手をかけて、だくようにしてねむった。朝食後に、けいたにバナナを渡し、「りきくんにも、わけてあげてね」。
けいた「うん!」、弟の分は約3cmの長さだった。