【前回記事を読む】「体を洗わないのなら、来なくていい!」大粒の涙をこぼしていた息子…。なぜ褒めてあげられなかったのか。自分が情けない。
Ⅰ 幼児のころ 1987~1990年
満2歳 「りきくんのぶんも」たくみな誘導で貯金詐欺?
12月10日~21日
けいたの手伝いでアック(アイスクリーム)を手作り。牛乳に適宜はちみつ、コンデンスミルクを入れてけいたが撹拌し、父と味見して調整。道具探しに父が目を離したスキに、けいたが両手で器を持って、グビグビと飲んだ。ありゃー!? 製氷皿に適宜あんこを敷いて調味した牛乳を流し込んで、冷凍庫で凍らせてできあがり。
母「め・が・ね」けいた「めなげ」、母「め・が」けいた「め・が」、母「め・が・ね」けいた「め・な・げ」、けいたはめげない。
父がトイレ中、けいたがドヤドヤと入ってきた。弟も来たが、けいたが風呂マットでトイレにバリケード。弟が思わず泣いたら、口からジャガイモが1個、飛び出した。けいたがおもちゃを取りに出た瞬間に、弟が泣きながらトイレにバタバタと入ってきた。
父は弟をだっこし、けいたも来て父のひざの上でふたりしてはねて遊んだ。トイレに初めて入った弟は、ここはどこだ? とニコニコ。それにしても……?
12月22日~31日 大晦日 【2歳5か月】
けいたが下痢が続いていたが、元気回復してクリスマス。おもちゃのかごを頭にかぶり、手には武器のカーペットクリーナーを持って、父のトイレ中に駆け込んできて叫ぶ。「りきくうん、おいでぇ!」、「ままぁっ! きてぇー!」3人も、まさかぁ!?
1989年1月1日㊐ 元旦~26日㊍
浴用剤入りのお湯を水鉄砲に入れ、兄弟して水のかけあいで居間はびちゃびちゃ。残り約半分を口にくわえて引き金をひいてふたりして全部飲んでしまった。
けいた「ぱぱのおともだちくるの?」。山形の知人に甘え、「ぱんつ、おじちゃんに」とはかせてもらう。ついでに服、ずぼん、そして歯みがきも。警戒することなく、ひとに身をゆだねてしまう。逆におやつやごはんをあげたり、うたを聞かせたりしてけいたは、おとなも子どもと一緒だと思っている。
父が帰宅時に車庫にクルマをいれると、どこかからけいたの「おっかえりなさぁい、おっかえりなさぁい」の声がきこえてくる。凍れる中、玄関前でパンツ・下着姿に赤い長靴のあったか~い、お出迎え。
1月27日~31日 【2歳6か月】
男3人でお風呂に入った。父がけいたと弟を洗った後、自分の頭を洗っていると、“どっぼーん! じゃぶじゃぶ!”と、異様な音。見るとけいたがお湯の中でもがいている。あわててすくいあげたが、たっぷりお湯を飲んでしまってむせて大泣き。これで2度目、お風呂は特に気をつけなきゃ。
父「りきくん、パパの大事」、けいた「くらう!」(ちがう)、母「パパはママの大事」、けいた「くらうよ!」、けいた「けいちゃん、だいじ」、大事の意味がわかってる?