しかも超低山の三角点のある高戸山(36・2m)にも登ることができた。この山は地形図には名前はない。
高戸山を下ると工事中の高萩ビーチガーデンに出る。海岸を行くとすぐに関根川にぶつかるので、ここも迂回した。南に向かって砂浜が続いている。本日はここまでとして高萩駅に向かった。
今回は4時間ほどの海岸遊歩であった。いろいろと変化のあるお勧めウォーキング・コースだ。歩き終えたら、高萩駅前のひなびた庶民的な蕎麦屋でビールというのもお勧め。
この店、昼時に行ったら意外にもほぼ満席で、地元では人気の店のようだ。あとで知ったのだが、映画の撮影舞台に使われたという。
(2005年2月27日)
3 鮎川
高萩駅から東に向かって10分も歩くと海岸にでる。わずかに吹く風はつめたいが、早春の海は太陽からの光を受けてきらめき、打ち寄せる波の音は百年一日のごとく規則正しい。
砂浜を歩くには、寄せた波が砂に吸い込まれて消えるあたりの、靴がぬれないくらいのぎりぎりのところを踏んでいくのがよい。
波に洗われて丸く削られた貝殻を拾ってから目を上げると、残念ながら名前を知らない二十羽ほどの小さな海鳥が波と追いかけっこをしている。
可愛らしい足をあわただしく動かして集団で動き回っている。よく観察してみると波が引いた直後の砂浜の上に残る虫のようなものを食べているようだ。
虫をついばむのに夢中になって波がかかると驚いたように飛び上がる。それ以外は鳥のくせにひたすら早足で歩いていて、その姿はユーモラスだ。
ここの砂浜の途中には、いぶき山イブキ樹叢(じゅそう)があり、明治30年頃までは鬱蒼としたイブキ林であった。