「アート思考」って何?
「アート思考」を検索すると、「モノをいろいろな面から見ることができること」、このようにも出てきます。ここで言う「アート」とは、20世紀以降の「現代アート」を指します。写真が普及し、目に見えるモノの模倣が、絵画という考えから、ビジョンを導きだす思考に変化してきたということです。
アーティストが、作品を生み出すときのプロセスや考え方や思考を「アート思考」と呼んでいます。この考え方やプロセスを新しい社会やビジネスの創出に活用したいということで多くのビジネスパーソンから注目を集めています。
「アート」だけの世界が、実は、教育の場においても、STEM教育の中にA(アート)が加わり、STEAM教育科学においても「アート」の柔軟な思考が重要と考えられるようになりました。同様に、ビジネスの世界においても、企業を進化発展させるために、「アート」の柔軟な思考回路である「アート思考」が必要であると考えられるようになってきました。世界のビジネスの指導者が、「アート思考」の必要性を求めているということを知りました(『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」』山口周著 光文社新書2017より)。
私にとって、「アート思考」が社会に求められている思考回路であることはとても嬉しく、感動して夢中で読んだのを記憶しています。
私は、絵を描く時「どうも面白くないわ。イメージと違っているから、こんな風に変えてみようか? それとも色を暗くしてみようか? この線は消した方が面白くなるかもしれないな」など、頭の中の思考回路が、絵を描きはじめ、どんどんフロー状態に入って夢中になります。脳のシナプスを伸ばしてアイデアが湧き出している、そんな感覚の時間になります。
子育てを支援してきた仲良しのお母さんが、時々私にアイデアを求めてきます。「レイコさんはいつもどんどんアイデアが浮かぶのね。ほら、もう違うことを考えてるね」と言います。「そうだっけ?」といつも彼女の言う言葉を不思議に思っていました。
実際、私は、「そうできなければ、こうしてみたら? どう?」と考えます。あの手この手の方法を常に持っています。なぜなら、その課題に対して、集中して考えはじめると、頭の中に、「次にどうしたらいいだろう」と提案が、浮かんでくるのです。
私にとって、40年も「絵を描く」という行為が、実は、見方を自由に変化でき、パラダイムシフトする力の「アート思考」を磨いていたことに気づきました。
私自身、絵を描いてきたことが、実は、私自身のビジネスと繋がっていたのです。いつも破天荒な発想に、周囲を振り回しながらの保育園経営です。
「アート思考」が基盤となって保育園の経営をしてきたのです。
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