はじめに
〝アート〟で子育てしてみませんか?
「アートで過ごす子供たち」を育てたい。
これが保育園「アトリエREIレイこども舎」(※以下「レイ」と呼びます)のはじまりでした。
当保育園は広島県廿日市(はつかいち)市にあります。廿日市市は瀬戸内海に面した港町で、読者のみなさんもご存知なのは、世界遺産である安芸の宮島(厳島)だと思います。
廿日市市の総人口は令和6年1月1日時点で11万5998人、65歳以上が3万6481人、15歳未満が1万4996人という地域です。
また、子育てしやすい町の上位にランクされています。市長の言葉を借りると「こどもが主役のまち」(2024年2月14日)です。
当保育園では、音楽や描画などの芸術活動を大切にしています。日々の小さな芸術活動から生まれる多くの「アート」の力を、子供たちを育てる「アート保育」としています。
実はこれは、「アート」と「保育」の造語です。「アート保育」って何?と不思議がられますが、今回、この書籍を通して私たちがどのような教育をしているのか、知っていただければと思います。
正式には「REIレイ式アート保育(登録商標)」です。
本書は私の気持ちのままを綴っております。私のお喋りを聞くような感覚で、温かい気持ちで読み進めていただければ幸いです。
「あの人センスいい」「素敵なお部屋ね」と思って見ることがありませんか? 人は、何を指してそう言っているのでしょう? その人の服装、髪型、持ち物など、そして、しぐさなどをさしているように思います。
では、なぜその人はセンスがいいと思え、その部屋は素敵だと思うのでしょう? 私なりに分析するとすれば、そのセンスある人は、自分自身の特徴や体型を知っており、自分の好みをうまく、体に合わせているのです。
センスのいいその部屋は、置いてあるものとの調和が保たれ、バランスが良いのです。その人、その部屋は、他との調和が上手で、自分自身が美しいと感じる選び方、分け方を知っているからだと思います。
ここで私の言う〝センス〟とは、色やカタチ、素材の選び方のバランスがいい人のことです。おしゃれに着こなしているなと感じたり、お部屋のインテリアが周囲とのバランスが良く、洗練されていると思え、品のある生活をしている人だなと思える、そんな部屋が素敵な部屋なのだと思うのです。