カイトは近畿・中部圏を中心に九州の南半分と東北地方・北海道を除きほぼ全国に分布しており、現在まで伝えられたことを考えると、ある時代にはかなり重要な国の政策等に基づく地名であったようにも思えます。

三、小字とは

小字とは土地の区画を表す最小の公称地名です。

一般的に用いる住居表示等では番地が最小単位になりますが、それは所有権登記の一筆であり、それが何十筆、何百筆集合した区画が小字になります。

小字の面積は定められておらず、地域によってまちまちです。明治七、八年頃に全国的に地租改正が実施され、その時に作られた字絵図が基本的には現在でも法務局の土地登記業務、役場の固定資産税務等で使用されています。

したがって私たちの家で大切に保管されている土地の登記簿謄本、毎年役場から送られてくる固定資産税の通知書等に小字地名が記載されているはずです。

私の住む郡上市八幡町那比・森地区には福常寺という浄土真宗の寺院がありますが、そこの古文書を調べさせていただいた時に、明治六年の「森区地券取調帳」という資料が見つかりました。

地租改正を行うための元資料だと思われますが、小字地名・所有者・面積等が書かれています。

 

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