【前回記事を読む】縄文語!? 「カイト地名」は郡上市八幡町那比地区11集落のうち、縄文遺跡のある4集落のみに存在する
第二章 研究のはじまり
二、谷川健一先生との出会い
私の住む郡上市には「郡上・地名を考える会」という会があり、創立以来三〇年以上活動を続けています(近年では、会員の高齢化とコロナでいよいよ存続が危うくなっていますが……)。この会での研究テーマが「身近な小字地名の研究」であり、それぞれの会員の住む足元の小字地名を調査研究するということでした。
しかし郡上市にどんな小字地名があり、どのように分布しているのかわからないということから、当時比較的暇であった私が収集して資料を作ることになったのです。
故池田勇次氏から生前にいただいた資料があったのでそれをコピーして配布すればよかったのですが、手製の資料であるため、汚れや文字が褪せて見にくい箇所も多くあり、さらに二〇〇ページにも及びます。検討の結果パソコンも普及してきたのでエクセルのデータで配布することになりました。
谷川先生に初めてお会いしたのは、多分、郡上八幡・立光で故桃山晴衣さんと土取利行さんが開いていた立光学舎でイベントがあった時だと思います。
当時私は立光学舎へ頻繁に出入りしていた関係から、桃山さんに「今度のイベントには谷川健一先生がおいでになるから来ないか」と誘われたのです。私は先生の著作を何冊か読んで感銘を受けていたので、喜んで参加しました。
イベントが終わった後に桃山さんから紹介され、私も自己紹介したのであるがその時は先生と桃山さん、土取さん、そのほか数名の関係者の話を後ろの方で聞いていただけでした。
実は「郡上・地名を考える会」設立のきっかけも桃山さんと谷川先生との話の中で提起されたものであり、その後関係者の間でとんとん拍子に話が進み、発起人は故谷沢幸男氏、故高田英太郎氏等そうそうたるメンバーのもとに進められました。
私も当初から「郡上・地名を考える会」の設立に関わっていたので、平成元年九月の設立総会には谷川先生と二度目の出会いとなり、さらに翌年九月には全国地名研究者大会郡上大会では三度目となりました。