便秘症は幼少期や小学生時から解決に取り組むべき問題であり、放置することで難治性の便秘にもつながります。便に関するうんちくについても臭いものにふたをせず、ご覧いただければと思います。
排便は生きている限り、し続けます。大腸のトラブルは死活問題です。少しでもお腹の症状があれば、一人で悩まず、消化器内科を受診してください。
本書が、将来に備えてご家族やご友人と大腸に関する相談をして、大腸カメラを受ける一歩を踏み出す一助となれば光栄です。
苦痛の少ない大腸カメラが受けられる、素晴らしい医療機関との出会いがあることを祈っています。
1章 大腸カメラ革命、恥じらい・つらさ・ためらいとはもうおさらば!
1‐1 もう恥ずかしくない! 新しい大腸検査用ハーフパンツ
私はこれまで大腸がんで亡くなる方を減らしたいという思いから、大腸カメラをもっとたくさんの方に受けていただきやすくするための工夫を常々考えてまいりました。
そのうちの一つが、私が開発した「大腸検査用ハーフパンツ(大腸カメラ用吸水防護体付き穴あきトランクス)」(株式会社長谷川綿行製)です〈図1〉。

図1
今までの大腸検査用パンツは、大腸カメラを挿入する肛門部分にスリットがあいているだけの不織布パンツでした。