3)ライト関係

HOゲージ系ではまだまだ多くの電球タイプ車輛が現役です。修理では40年、50年経過した製品も多く、大事に愛好者の方々で楽しまれているので修復の機会も多いです。

もっともこれに使われる米粒球(麦球、ミクロ球ともいう)や尖頭型の細い電球、テールライト用赤色の小型球などは入手が難しくなっています。使いまわして修復することも多いですがこれを機会にLEDに換装することも増えてきました。

電球型ではヘッドライト・テールライトの切り替えにセレン式整流器を使用している製品も現役で多く稼働しています。セレン式整流器はもう市販されておらず、代わりに整流ダイオードを使うこともできますが、スペースも取りますのでこれもLED型点灯とし、制御抵抗器+ダイオード、又は定電流ダイオードに交換することが多くなっています。

同じ電球型でも“Lシステム”という1.5V電球を用いたユニットもあります。これはダイオードの順方向電圧(Vf)降下の正負6個分の中間出力を利用して構成されたシステムで、停車時の常点灯が目的です。電球が切れた場合に交換する際、通常用いる12V球とは異なりますので注意が必要となります。

一方、Nゲージでは当初の1970年代以降の旧タイプでは電球型が残るものの、今ではユニット化されたLED点灯が多いです。これでの不具合はLEDそのものよりも、このユニットに通電するリン青銅製などの切片の接触不良による不点灯が多いです。

電球からLEDへの変更では、LEDは極性と印加電圧が限られますので制限抵抗を付ける、ダイオードで逆方向電圧を防ぐなどの結線が必要です。これもユニット化されて販売もされています。

写真を拡大 図14 電球型とLED型ライト