【前回の記事を読む】デコーダメーカーから出るマニュアルは英語版が多いがインターネットから翻訳文も入手できる
第6章 デジタル制御(デジタルコマンドコントロール;Digital Command Control・DCC、鉄道模型をデジタル信号で遠隔制御するための方式)
6.2 ROCO(R1)社製DCCコントローラー
統括制御を行うのに2012年ごろからグレードアップされてきたコントローラーでかなり普及しています。このコントローラーの特徴は、
①制御を専用プログラマーで行うのではなく、スマートフォンやタブレットに専用アプリをダウンロードして行うこと
②従って無線LAN(Wi-Fi)で複数のコントローラーとして、走行、ライト、音声、ポイントなどを制御できること
③M1社製も含み欧州メーカー製は勿論、NMRA/NEM規格に相応するデコーダが使用できること
など、進歩的な取り組みがなされています。
一方、国内での普及は、日本語の取り扱い説明書が充実していないこと、操作・取り扱いが複雑なことや国内大手メーカーでの取り扱いがまだ少ないことから進んでいないことがあるようです。
図21の写真は、簡易型R1社製Z21コントローラーを、専用アプリをダウンロードしてAndroidスマホで開いた例です。勿論アイフォンでもタブレットでも使用できます。
初期設定さえうまく入力できれば、使い勝手は良さそうです。
逆に、DCC車輛を購入したけれどもレールを敷くスペースが狭かったり、制御が複雑なのでこのシステムは不要で元のアナログDC駆動に戻してほしいという方が多いのも事実です。
8ピンコネクタタイプの場合は変換コネクタが付属していることも多いですが、初めから組み込まれているものでは付属していませんので作成が必要です。
この場合は、色分けされた8ピンのリード線のうち赤・燈・黄色線を、そして黒・灰・白をそれぞれハンダ接続して繋ぎ、赤- 青間には赤側正極ダイオードと制限抵抗460Ω-1.0KΩを結線して先頭側の点灯を、灰- 青間には灰側正極ダイオードと同じく制限抵抗460Ω -1.0KΩを結線して後部側の点灯と走行を行うようにすることができます。