【前回の記事を読む】台所に妻がいない。鍋をあけてみたが常食のお粥が食べられた形跡もない。不安になっていると、元気のない妻が戻ってきて…

第四章 2015年(後)

12月21日(月)
化学療法(抗がん剤治療)XELOX始まる

今日は9時にT医院で丸山ワクチンA液を射って頂き、その足でみなと赤十字病院へ行った。血液検査のあと5階の化学療法センターへ行った。

簡単な体調確認のあと1階に下り、外科外来でB先生からの呼び出しを待った。合併症として発生した「イレウス」、そして「癒着剥離」手術について、説明してくれるとのことであった。12時を過ぎて、呼び出しがあった。再度体調の確認があった。副作用の発生について、「副作用は必ず出る」「どの程度出るか、やってみなければ分からない」と言った。

無理をしないように。ひどければ点滴を止めて飲み薬だけにしてもよい。中休みしてもよい。3週間サイクルを4週間にしてもよい。無理して続け、耐えられなくなって途中で打ち切るよりは、だらだらと続ける方がよいと、私は思う。日常生活に支障を来すようであれば、やめても良い。

癒着の問題については、手術の日B先生は不在で、C先生が執刀した。そのこともあってC先生が説明してくれるものと思っていた。しかし本件については、良子の主治医はあくまでB先生であった。

「腸がねじれていたようです」とB先生は言った。 癒着というものはほぼ必ず起こる。しかし多くの場合、問題にならない。ねじれるということは、固着箇所があるからである。フリーならば、たとえねじれても元に戻る。

「そのために固着箇所を外したということです」そう先生は説明した。