【前回の記事を読む】【小笠原・千尋岩】スパッーと切れ落ちた絶壁…下を観ると正直、自然と体が震える。「くれぐれも注意して下さいよ!」と…
第三章 おがさわら体験
一 「躑躅(つつじ)山」と「千尋(ちひろ)岩」
十三時四五分、ハートロックの上に戻ります。空はいつの間にかモヤがかかってきています。そして、周りが絶景ではなくなってきています。しかし、ここまでの往復時間が短時間であったことに驚きです。距離からすれば、また、歩く速さからすれば当然といえば当然なのかも知れませんが、二人して健脚そのものです。
ハートロックの上に設置された「公共基準点」の確認です。十数年前の前回の赴任の際に、当時、主任であった今は亡き「近藤利孝さん」と一緒に設置したものです。全国に先駆けて、GPSを採用した測量技法により設置した基準点です。ついつい、こうした基準点を観ると当時を思い出してしまいます。

公共基準点

同 鋲
午前中は見事な天候であったのですが、雲が出始めて、風も時々から継続して吹くようになっています。