大輪の牡丹花ひらく 黄の蕊の
にほひ湧きたつなかにたたずむ
柿の木の若葉にまぎれ咲く小花
みどりつばらに土に散りしく
*
白子川の桜
*白子川 東京都板橋区と埼玉県和光市の境を流れる街川。荒川の孫流にあたる。
きのふけふ木膚うるほす春雨に
かたき桜の蕾ほころぶ
季節に誘われ土地を巡る尊きいのちを三十一字に込める
最北の地で懸命に生きるウトウ、渚を目指していっせいに駆ける子亀……曇りなき目で見つめたいのちの輝きを綴る短歌集を連載にてお届けします。
大輪の牡丹花ひらく 黄の蕊の
にほひ湧きたつなかにたたずむ
柿の木の若葉にまぎれ咲く小花
みどりつばらに土に散りしく
*
白子川の桜
*白子川 東京都板橋区と埼玉県和光市の境を流れる街川。荒川の孫流にあたる。
きのふけふ木膚うるほす春雨に
かたき桜の蕾ほころぶ