第一章 夢の留学

二度目の短期留学

日本に帰ってきて数週間ほどしたある日、英文の封書が東京の自宅に届きました。差出人を見ると、カリフォルニアの日本でいう交通局からでした。

ここでアメリカの駐車について少し説明しておくと、アメリカの駐車禁止は標識で示されている場合と、道路の縁石に赤や黄色のペンキで印が付いている場合があります。

駐車禁止の道路で運転者が車から離れていれば即違反成立です。

パーキングメーターも一分でも超過していれば違反を取られます。

反則金額は通常十~三十ドル程度ですが、ボストン市内では五十五ドル、ニューヨーク市内では場所によりますがマンハッタンのど真ん中なら最高二百ドルほどになります。

また、同じ駐車違反でも、バス停、障害者用駐車スペース、消火栓の前だと違反料金が一気に跳ね上がります(二~五倍)。

違反切符は警察官のみならず、専門の係員も切るそうです。

この係員の仕事はノルマ制であるため、シャカリキになって違反を見つけるので容赦はありません。

また、この係員には権限が与えられているので、違反に不満があったとしてもその場では抗議はできず、主張は管轄の裁判所に行ってしなくてはならないようです。

反則金を払わないと遅延の加算金が追加されます。