◎発達障害について
・ADHD(注意欠如・多動性障害)は生まれつきの傾向です。
不注意優勢型は、1つの物事に集中し続けることが困難であり授業中にボーッとする、忘れ物が多い、物をなくしやすい等の特徴がみられる場合はADDと言われます。
多動性・衝動性優勢型は、落ち着きがなく授業中に立って歩く、勝手に発言をしたりして授業を中断させる、すぐにカッとなりやすい、順番を待つことが苦手で友達とトラブルが絶えない等の特徴があります。
混合発現型は、この両方の特徴がみられるタイプです。
・ASD(自閉症スペクトラム障害)はコミュニケーション・対人関係の困難や強いこだわり、限られたことに興味を持つなどの特徴があります(PDD-NOS:特定不能の広汎性発達障害はASDとしてくくられるようになったそうです)。
・LD(学習障害)は知的な遅れはないけれど「読む」「書く」「計算する」「聞く」「話す」等のこと、または、このうちのどれかを苦手とし学習の面で困難が大きい障害です。
・DCD(発達性強調運動障害)は生活面で困難を抱えやすい障害です。粗大運動(そだいうんどう)においては自転車に乗ることや階段の上り下り、微細運動においてはボタンをかけることや箸を使う等の運動を苦手とします。ADHD、ASD、LDと一緒に現れやすいといわれています。
これらの障害は複数、併発する場合が少なくないといわれています。また、近い将来は“発達障害スペクトラム”と呼ばれるようになるかもしれないそうです。
◎ギフティド、2Eについて
ギフティドは『最新図鑑 ADHDの子どもたちをサポートする本』(榊原洋一著、ナツメ社、2019年、p54)によると、「ギフティド(gifted)とは【高い才能を与えられた】という意味で、知能指数が非常に高い子どもや、スポーツ、音楽、美術などに特異な才能をもつ子どものことを示すことばです」とあります。
続けて「ギフティド児は、その高い能力によって行動や思考に一般の子どもとは違う特徴があると言われています」と述べられています。
2Eは「なかには、ギフティドであり、かつADHDもある子どももおり、そうした子どものことを【twice exceptional(2E):二重に特別な子ども】と呼びます。このような場合、子どもが何らかの困難を抱えていると、それが倍増してしまうことがあります」と述べられています。
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