1.初心忘るべからず

最初のころの志を忘れてはならない。 2015年4月

大学卒業時、就職が決まっていなかった。とにかく仕事をしなければと知り合いの紹介でアルバイトを始めた。

職が決まるまでのつなぎということで始めたが、その後いくつかの会社を受けても受けても通らず、そのうち嘱託社員にしてもらい、3年余りその会社にいた。

25歳の時、たまたま知った、設立直後の会社の就職試験を受けた。これが最後のチャンスだろうと臨んだ。それまでの就職活動の体験をふまえ、筆記試験や面接に対策を練って勝負した。

そうやってやっと手にした仕事だった。ようやく得られた「会社員」の身分だった。多少お給料が安くても、休みが不規則でも、仕事がハードでも、やれる。一人前の社会人でいられない肩身の狭い思いはもうしなくてもいい、同窓会などの公の場にも出て会社名を言える。

入社が決まった時はバラ色だった。会社に入ると、何もかもが有り難く面白く、毎日が生き生きしていた。

しかし、長く勤めていると不満を感じたり、愚痴が多くなったり、辞めたいと思ったりすることもある。

4月、新入社員を迎えると、その輝きをまぶしく感じる。上司や先輩の言うことに真剣に耳を傾け、素直に行動し、率先して雑用をこなし、一生懸命仕事をする。

自分の入社当時のことが思い出され、その時の気持ちが甦る。「初心忘るべからず」と言い聞かせる。

次回更新は8月24日(土)、21時の予定です。

 

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