小学校時代

大阪府吹田市の小学校へ

転校した初日、隣りの席のCさんという女の子が自然に接してくれて助かりました。安心しました。しかし、しばらくたたないとわからなかったことですが、クラスのなかで浮いていた男子が、私に対して「俺の言うことを聞け」みたいな態度をとってくるので非常にわずらわしく思いました。

そのアプローチが執拗だったので、「何でお前の言うことをきかなあかんのや」と向き合ったらすぐに何も言わなくなりました。

転校生という、まだ人間関係のできていない、立場の弱い人間を手下にしようとするような人物への対処の仕方を練習させてもらった、貴重な体験です。

おそらく彼は、それまで頭が良かったり、運動ができたりするクラスの人気者の影に隠れてしまう存在であったのでしょう。その鬱憤 (うっぷん)を、転校生を利用して晴らそうとしたのだろうと勝手に想像しています。

その子に対してこのような切り返しができたのも、母親のおかげかもしれないと今になって思います。幼稚園に上がる前、年上の子によく泣かされて帰って来ていたようです。

母はそんな私に、「いつも泣かされてばっかりいて悔しいんだったら、噛みついてでも勝ってこい」と言ったらしく、しばらくして本当にかみついて年上の子を泣かしたことを母親から聞いたことがあります。その場面の記憶は、わたしにはありません。